糖質制限ダイエットで気をつけるべき点

こんにちは。Reboa代表トレーナーの安西です。

今回は今でも行っている方が多い「糖質制限ダイエット」についてお話しようと思います。

目次

①私が考える糖質制限ダイエットを活用すべき人

②糖質制限ダイエットとは?

③糖質制限によるメリット・デメリット

④結論

①私が考える糖質制限ダイエットを活用すべき人


まず最初に、私は体重を落としたいという人が大幅に数値が動くことを理由に「糖質制限ダイエット」を選んで実践することをオススメしません。後々の反動が大きいからです。(そもそも「すぐに体重を落としたい」という気持ちは理解できますが、その考え方から変えていかないといけません。)しかし場合によっては、トレーニング有りでの短期的な利用はあっても良いと考えています。

「糖質制限ダイエット」を場合によって推奨してもいい方は、

●すでに肥満であり、健康数値に大きく問題のある人(医師の許可があればOK)

です。糖質制限を行うことは長期的に見るとインスリンの感受性の問題や筋肉量の低下、精神的な問題など様々な支障が出てくることが報告されています。これだけ聞くとマズそうな雰囲気ですが、ダイエットの成果としては短期間で「見た目」に大きく反映されるため、その感覚を一度体験した時の「達成感」や「喜び」がとんでもない破壊力なんです。その後ダイエットの時には毎回糖質制限を選択し、その方法に依存し続けてしまう方が多いんですよね。この「成果による依存性」と言えば良いのでしょうか、この依存性がきっかけとなって【太りやすく、痩せにくいカラダ】が出来上がっていきます。こちらに関してはまたのちほど。

なぜ「すでに肥満の方」に推奨するかというと、

すでに不健康な状態であり、過体重であることは関節にも大きく負担をかけるため、早めに生活習慣と食習慣を改善しなければなりません。それもできればダイエット(運動)と同時進行が望ましいんです。

では、一旦ポイントを整理します。

Point

①推奨するのはすでに肥満、過度肥満の方

②実施するならトレーニング有りで短期間

このポイント覚えておいて下さい。それではまず、「糖質制限(低糖質食)」とはどんな食事かをご説明します。

②糖質制限ダイエットとは?


「糖質制限(低糖質食)」とは、簡単に説明をすると【主食を抜いた食事】になります。

炭水化物から分解されるブドウ糖は、脳の唯一のエネルギーとして知られていますが、実際は、ケトン体という脂肪酸を分解した時にできる代謝物も脳のエネルギーとすることができます。つまり、炭水化物を摂らない代わりに脂質から生まれる【ケトン体】を主なエネルギーとして利用するダイエットなのです。

私が肥満体型の方に「糖質制限ダイエット」を勧めたいのはこの点にあります。

→この食事方法は血糖値を上げないことで、体脂肪を燃焼させやすくなり、肥満の方は短期間で大幅なダイエットが可能です。また糖尿病をお持ちの方は血糖値の心配もありません。

しかし先ほど記述した通り、「脂質」からエネルギーを作り出すため良質な油をきちんと摂らないといけません。油を摂ると「太るんじゃないか、、、?」「高カロリーだけど、大丈夫なのか、?」と心配される方がいらっしゃるかと思いますが、むしろ想像されている以上に脂質の量が必要になるかと思います。

ここで糖質を抜いて、怖がって脂質まで摂らなかったらエネルギー不足でただの【栄養失調】ですから、危険です。なので、なるべく専門家の指示のもと行なって下さい。

③糖質制限によるメリット・デメリット


では、ここまでのお話でいくつかのメリット・デメリットのお話は目に付いたかと思いますが、私が懸念する点をまとめます。

メリット

①短期間で大幅な体重の減少

②健康数値の改善が期待できる

デメリット

①大幅な体重減少に伴う、筋肉量の大幅な減少

②精神的な不安定と糖質制限への依存

③皮膚が弛む

④リバウンド→太りやすく痩せにくい身体になる

メリットに関してはお話ししたので、デメリットについて解説します。

①大幅な体重減少に伴う、筋肉量の大幅な減少

→理由はいくつかありますが、1つ説明すると、「体重=負荷」です。つまり今の皆さんの身体は、「体重」が重りになって筋肉量が維持されています。ダイエットを行うと体重という重りが減ることになるため、今まで必要だった筋肉量よりも少なくして問題ないのです。脳は基本的に省エネなので、不要と判断した場合はどんどん分解し、別の物質へと変えていきます。

体脂肪が減る→体重が減る→今までの筋肉量は必要ない→筋肉量を減らして省エネ化、という感じです。

②精神的な不安定と糖質制限への依存

→主食を抜くと、人それぞれですが精神的な不安定感が出ることは広く知られていますし、実際現場でお客様を見てきた中でもその感覚は強く感じました。そうなると、「ダイエット依存」状態になる方も出てきます。ダイエット依存に関しては別の機会に話すとして、問題としては「ダイエットを決意するたびに、糖質制限を選ぶようになる」という点です。それは①で話した内容と④で話す内容が関係しますが、これがかなり危ない状況を作り出します。

③皮膚が弛む

→実際に糖質制限ダイエットを試した方は感じたことがあるかと思いますが、目標体重になっても「想像していた身体と違う、、、」という感覚になったことはありませんか?目標としていたモデルさんや女優さんのような引き締まった身体とは違い、張りのない肌感や老けた感覚になったことはないでしょうか?

これは「筋肉量の低下」と「皮膚余り」から起こる問題です。脂肪というのは皮下組織なので、身体が太ってくれば皮膚も伸びていきます。しかし急激なダイエットの影響から皮下組織がどんどん抜けていくと伸びた皮膚だけが残り、弛んでしまいます。皮膚は一度伸び切ると、数年単位で戻る、または戻らないため、こういったリスクも考慮した上で実施するかどうかを考えるべきですね。

筋肉が肥大すれば多少軽減されるかもしれませんが、人によるかと思います。

④リバウンド→太りやすく痩せにくい身体になる

→最後に、「リバウンド」についてです。

糖質制限ダイエットってやってみるとすごく辛い人が多いんです。でも体重数値が落ちるからみんな頑張ってやり切るのですが、①で説明した通り糖質制限をする度にほとんどの場合「筋肉量の減少」が著しく起こってきます。これを予防するためには「運動が必須」なのですが、多くは運動習慣はあまりつかずに、食事だけ糖質制限をおこなってしまいます。そうなると筋肉量が減り、代謝も下がりますので、リバウンドのリスクも上がってしまうんです。

食事だけの糖質制限はある程度体重が下がってくると体重数値が動かなくなるため、焦ってもっと食事量を落としたり、食べなかったりと悪循環が生まれ精神的な問題を起こしてしまいます。ですが、一度成功していると尚更「糖質制限に依存したダイエット」を行うようになってしまうんですよね。

④結論


私なりの結論です。糖質制限ダイエット(低糖質)は、

「肥満・過度肥満の方が短期的に行う場合もある。」

というイメージになります。痩せ型はもちろん、標準体重に近い方、少しぽっちゃり気味の方が行うには長期的にみてリスクが大きすぎることと、体重数値を気にするあまりに、短期間で結果を出すことにこだわった結果、この方法で皆さんが想像する身体は手に入るのでしょうか。

勘違いしないで頂きたいことは「糖質制限ダイエット」を否定しているわけではありません。

私の考えでは、「必要な方へ、最適な方法を提供する」それがパーソナルトレーナーの仕事です。

ダイエットとは「体重」だけではありませんから、難題から始めるのではなく、「健康的な生活習慣・運動習慣」から作っていきましょう。それだけでも身体は変わっていきますから、一緒に頑張っていきましょう。


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